Chocolate Entertainment

チョコレートを、エンターテイメントにする

チョコレートの奥深い世界があることを、知っていますか?

あの茶色くて甘いお菓子が、元々はカカオというフルーツから出来ていることを。色んな品種があって、産地や発酵によって味わいが変わることを。フルーツから様々な工程や人を経て、やっとチョコレートになることを。それこそコーヒーやワインに匹敵するような、面白い世界を伝える。そのために、このブログを始めました。

初めまして。×Chocolat(かけるショコラ)のakiです。まずは少し、自分の話をさせてください。

僕は現在、フリーランスのショコラティエとして活動しています。個人として、このブログや動画を中心として情報発信しています。

この世界に入るきっかけ

小さい頃、母親が毎年作ってくれる誕生日ケーキが出来ていくのを隣で見るのが楽しくて。いつか自分でも作ってみたい、その想いがこの世界を目指すきっかけでした。初めて作ったのは確かパウンドケーキだったと記憶しています。

それからは、レシピ本を買ったり調べたり、教えてもらったりしながら、色んなお菓子を作り続けていきました。作ったお菓子は家族で食べることもあれば、友達に持っていくこともありました。その時の喜んでくれる顔が嬉しくて。自分が作ったもので人を楽しませることの楽しさは今でも原点として大切にしています。

パティシエのアルバイト

大学生の時に、初めてパティシエのアルバイトをしました。最初は枠がないということで断られたのですが、まずは販売から始めて空きが出ればOKという条件で何とか雇ってもらうことができました。

程なくして空きが出て、晴れてパティシエのアルバイトに。ちなみにそのお店は、今では全国に展開しているロールケーキが有名な某ブランドなんですが、その当時はまだ1店舗しかなくて。1日に100本くらいしか作っていなかったのに、僕が卒業する頃には1000本を超える程人気の店となっていました。

正直、めっちゃハードでした。2年で10倍ですから。

始発で出勤して途中で学校に向かい、授業が終わればまた店に戻って終電まで働く。夜勤で作り続けることもあり、本当にハードな日々を送っていました。

ただ、他の人が経験できないほど圧倒的な数をこなしていたのは確かです。材料の温度や混ぜる回数、焼き方など、少しづつ条件を変えては試行錯誤し、誰よりも美味しくて美しい商品を作れるようになっていきました。ロールケーキだけじゃなくて他のケーキも教えてもらったり、僕のパティシエとしてのベースがここで出来たことは言うまでもありません。

トップショコラティエとの出会い

パティシエとしてキャリアをスタートさせた自分がチョコレートに特化した理由。そこには2人のショコラティエの存在がありました。

1人目は、初めて就職した個人店のスーシェフ。後に日本代表として世界大会に出場した方です。

とにかく、作るものが圧倒的に美しい。チョコレートでピエスモンテという、オブジェのような物を作ることがあるのですが、本当に美しい。今でもその方を超えるピエスモンテには出会ったことがありません。

2人目は、次に就職した会社のシェフです。この方は後に世界チャンピオンとなりました。

とにかく、知識が豊富。チョコレートってメーカーによって多種多様な特徴があるんですが、ケーキによってチョコレートの種類を使い分けるというこだわり様で。ただ、特徴を活かしたお菓子って本当に美味しくて。ここで初めて、チョコレートの奥深さに触れることができました。

そんな、二人の偉大なショコラティエの技や知識を吸収できたのは、自分にとってラッキーとしか言いようがない経験でした。そこから、チョコレートに対する興味が大きくなっていったのです。

ふとした疑問

その後も有名なショコラティエと交流したり、大手企業に転職して業界を俯瞰してふと疑問に思ったことは

「あれ?ショコラティエの情報発信少なくね?」

ということ。確かに、自分より技術や知識がある人はいるんですが、情報発信が圧倒的に少ない。というのもこの業界、

「作るのは得意だけどそれ以外は分からん!」

という人が圧倒的多数なのです。

今でこそビーントゥバーやテロワールっていう言葉が少しづつ浸透してきていますが、それもバレンタイン時期だけ。何か継続的に情報発信しなければ、この面白さは理解してもらえない。この業界でどっぷりと生きてきた自分だからこそ発信できる、密度の濃い情報があるんじゃないか?そう思って独立を決意しました。

皆さんに伝えたいこと

チョコレートと一口に言っても、切り口は様々です。カカオの品種による違いやチョコレートになるまでの工程。素材の合わせ方による変化。テンパリングやボンボンショコラを作るための技術や道具。それに携わる人々。ざっと挙げただけでもこんなにあります。

そんな奥深い世界を、できる限り分かりやすく、面白く伝える。

チョコレートというものを軸にして、エンターテイメントを展開する。

そしていつの日か、あなた×Chocolatとなってくれたら、嬉しい。

そんな想いで、今日も書いています。