こんにちわ。こちらは『チョコレートをエンターテイメントにする』をテーマに、×Chocolatのakiが綴るブログです。チョコレートの面白さについて、様々な角度から発信しています。
さて、今回はカカオを練る工程、コンチングについてお話ししていこうと思います。
まぁまぁ、そう焦らずに。確かにさっきのリファイニングで細かくはなったんだけれども、美味しさのためには「練る」ことが必要なんです。もう少しの辛抱です。
では早速進めていきましょう。
コンチングの目的
以前こちらの記事で書いたんですが、発酵を終えたカカオ豆には酢酸が含まれていましたね。
酢酸というと、お酢の成分です。リファイニングを終えたチョコレートの中には実はまだこの酢酸が残っているんですね。つまりこの時点ではまだ、酸っぱくて美味しくないチョコレートの状態ということです。
この酢酸を始めとして、余分な水分や臭気成分を飛ばすことが、このコンチングの最大の目的となります。また、カカオバターを均一に行き渡らせる意味もあります。
コンチングの方法
コンチングをするための機械は色々なものがありますが、どれにも共通して言えることは「熱を加えながら混ぜる」ということです。各メーカーによって、温度は45℃〜105℃、時間は数時間〜数日とかなり違いがあります。
ところで、熱を加えながら混ぜるというポイント、覚えてますか?前回のリファイニングの工程で登場したこの機械
メランジャーと言いましたね。この機械も、熱を加えながら混ぜることができます。実際に混ぜている様子がこちら
そういうこと!コンチングには専用の機械「コンチェ」というものもあるのですが、めっちゃ高い!大きなものになると1台1億円を超えることも!なので最近のビーントゥバーなどの小規模メーカーでは、このメランジャーでコンチングまで行うことがほとんどです。
コンチングの機械は1879年、スイスのチョコレート職人ロドルフ・リンツが考案しました。チョコレートを流し込むボウルの形が「コンチ」という貝に似ていたことから、機械は「コンチェ」と名付けられました。
コンチングの注意点
チョコレートを美味しくするためのコンチングですが、やりすぎもよくないと言われています。というのも、不必要な臭気成分や水分を飛ばす際に、チョコレート本来の風味も揮発してしまうからです。
なので各メーカーはどのような味を求めるかによって、温度や時間を調整しているのです。
まとめ
・リファイニングとコンチングをメランジャーという機械で同時に行うメーカーもある
・コンチングもやりすぎは禁物
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいチョコレート日和を。
Bon Chocolat!