こんにちわ。こちらは『チョコレートをエンターテイメントにする』をテーマに、×Chocolatのakiが綴るブログです。チョコレートの面白さについて、様々な角度から発信しています。
さて、今回はテンパリングをとった後の、チョコレートの冷やし方についてのお話です。
それがそんなに簡単な話じゃないんですね。チョコレートの冷やし方を間違えると今までの努力が水の泡、、、なんてことにもなりかねませんので、しっかりと覚えておいてくださいね!
では、早速進めていきましょう!
正しく冷やすことの意味
チョコレートを正しく冷やすことの意味は3つあります。
- 気泡を取り除く
- ファットブルームを防ぐ
- シュガーブルームを防ぐ
です。一つずつ順番に見ていきましょう。
気泡を取り除く
テンパリングをとり終わったチョコレートはまだ液体です。それを型に流して固めていくわけですが、液体の中には空気が入ってるんですね。
この空気、冷やしてる間に抜けてくれたらいいんですが、粘度があるためなかなか抜けない。だから、冷やす前に型に振動を与えて空気を抜く必要があるんですね。
こちらの動画でも、3:50あたりからひたすらカタカタと振動を与えてます。
あと、こういったシェルタイプのボンボンショコラだと、表面に気泡が残ってしまうことがあるんですね。せっかくツヤツヤに仕上がったのに気泡で台無し、なんてことにもなりかねないので気泡はしっかり抜いてます。
ファットブルームを防ぐ
テンパリングの取れたチョコレートを室温の高いところで固めようとすると、「ファットブルーム」という模様のようなものが表面に出てきてしまいます。これは、カカオバターの結晶が表面に浮き出てしまったものです。
食べても問題はないんですが、見た目がちょっと、、カビと間違える人もいますね。
せっかくテンパリングをとっても、こんな風になってしまうんですね。
シュガーブルームを防ぐ
今度は逆に、テンパリングの取れたチョコレートをすぐ冷蔵庫に入れて冷やした場合。これだとしっかり固まるのは固まるんですが、注意すべきは出すとき。
10℃以下の冷蔵庫から、急に温度の高い室内に出すと、チョコレートの表面が水滴で結露します。この水分にチョコレート内の砂糖がとけて乾燥し、白い粉が吹いたようになる。これが「シュガーブルーム」です。
季節にもよりますが、結露は温度差が10℃くらいでも発生します。なので5℃の冷蔵庫から20℃の室内に出してしまうと、結露が出てシュガーブルームになっちゃうんですね。
あと個人的には、冷蔵庫で強制的に冷やしたチョコレートは艶が無くなるように思えます。綺麗なチョコレートを作るためには、焦らずじっくりと進めることが大事なんですね。
チョコレートの正しい冷やし方
そうですね。具体的には、18〜20℃でゆっくりと冷やし固めるのが良いです。
大きな工場などではクーリングトンネルという専用の機械で温度を調節しながら固めるんですが、中小メーカーでは温度設定が高めの冷蔵庫や、冷房を効かせた部屋で固めることが多いですね。
カカオバターが完全に結晶化するには24時間ほどかかると言われています。なのでメーカーによっては1週間ほど置いて販売することもあるようです
まとめ
・温度が適切でないと、ファットブルームやシュガーブルームの原因となる
・18〜20℃の環境でじっくりと固める
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいチョコレート日和を。
Bon Chocolat!