こんにちわ。こちらは『チョコレートをエンターテイメントにする』をテーマに、×Chocolatのakiが綴るブログです。チョコレートの面白さについて、様々な角度から発信しています。
さて、今回は皆さんがよく知っている、ココアについてお話ししたいと思います。
そうですね。ココアのブランドとしてバンホーテンを知っている人は多いと思います。バンホーテンというのはそもそも人物の名前で、ココアを語る上で欠かせない重要人物です。
ここではココアがどうやって作られているのか、バンホーテンが何をした人なのかについて、お話ししていきますね。
では早速、進めていきましょう!
カカオマスからココアパウダーへ
カカオ豆をすり潰すと「カカオマス」というペースト状のものが出来上がるというのは、以前の記事でお話ししましたね。
このカカオマス、約55%の「カカオバター」が含まれていましたね。このカカオマスに圧力をかけて絞ると、液体状のカカオバターが取り出せます。
そして残った方は茶色っぽい固形状になっています。これを「ココアケーキ」と呼びます。ちなみにココアケーキにはカカオバターが23%程度残っています。
図にするとこんな感じですね。
このココアケーキを細かくパウダー状に粉砕したものが「ココアパウダー」になるということです。
バンホーテンの発明
バンホーテンはココアの歴史における重大な発明をした人です。彼の発明には2つあって、1828年には特許も取得しています。それが
- アルカリ処理
- 圧搾
です。まずは当時の様子をお話しましょう。
19世紀のスペインでは、すりつぶしたカカオに砂糖やミルクを入れて飲料として飲んでいました。
ですが問題点があって、一つ目が、発酵を終えたカカオ豆に含まれている酢酸などの有機酸。
この有機酸のせいで酸味や、温めると鼻を突く酸臭も強かったようです。
そして二つ目の問題点が、カカオに55%程含まれるカカオバターでした。このカカオバターの影響で水やミルクとも混ざりにくく、決して飲みやすいものではなかったようです。
これを解決したのが、オランダ人のC・Jバンホーテンでした。
彼は酸味の強いこの飲料をアルカリで中和することにより刺激や渋みを減らし、香りもよりマイルドに飲みやすくしました。そして色調にも変化があり、深みのある赤みがかった色になりました。
この方法でアルカリ処理する方法を「ダッチプロセス」と言い、現代もココア製造法の基本として本質的には変わっていません。
このダッチプロセス、アルカリ処理の度合いによって様々な種類のココアパウダーを作ることができるんですが、それついてはまた別途お話しますね。
そしてさらに、カカオ豆からカカオバターを部分的に取り除く圧搾機を開発しました。この圧搾機のおかげで、カカオマスに含まれる油分を55→28%まで減らすことができたと言われています。
そして残ったものを粉砕したものが、ココアパウダーということですね。このおかげで油分が少なくなったココアは、お湯とも混ざりやすくなりました。
この2つの発明によって飲み物としてのココアの歴史は大きく進歩したというわけですね。
まとめ
・オランダ人のバンホーテンが圧搾とアルカリ処理を発明した
・アルカリ処理の度合いで色々なココアパウダーができる
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいチョコレート日和を。
Bon Chocolat!