日本のチョコはどこのカカオ?トップはおなじみの、あの国でした

こんにちわ。こちらは『チョコレートをエンターテイメントにする』をテーマに、×Chocolatのakiが綴るブログです。チョコレートの面白さについて、様々な角度から発信しています。

さて、今回は日本のチョコレートのお話です。

ノワール
カカオ豆はいろんな産地があるけど、日本は?どこの豆?

はい、それはダントツで、皆さんご存知の「あの国」です。商品名にもなってますね。そして、それ以外の国についてもお話ししますね。

それでは早速、進めていきましょう!

世界と日本のギャップ

世界の生産量

さて、前回記事で世界のカカオ豆の7大生産国についてはお話ししましたね。

カカオ豆が採れる国は?生産量は?ダントツであの国でした

2020年8月7日
ノワール
確か、コートジボワールがダントツだったよね!

そう。コートジボワールは世界のカカオ豆の実に47%以上を生産している、一大生産国なんですね。

ノワール
じゃあ、日本のチョコもコートジボワールだね!

それがそうとは限らないんですね。次に、日本のカカオ豆輸入量を見てみましょう。

日本の輸入量

輸入国輸入量(トン)
ガーナ33,022
エクアドル3,053
ベネズエラ1,688
コートジボワール1,614
ドミニカ共和国576
カメルーン539
ベトナム139
インドネシア117
ペルー75
ブラジル57
トリニダード・トバゴ56
コスタリカ20
マダガスカル12
メキシコ1
コロンビア1
その他6
合計40,976
日本チョコレート・ココア協会HPより
ノワール
ガーナがダントツ!何で?

そうなんです。実は日本が輸入しているカカオ豆の80%以上が、ガーナ産なんですね。

それに対して、生産量世界一のはずのコートジボワールはたったの4%以下。これにはある事情が関係しています。

ノワール
ロッテの、、、陰謀??

違う違う!ちゃんと説明しますね!

民営か、国営か

コートジボワール産のカカオ豆が日本にほとんど入ってこない理由の一つとして、品質が挙げられます。

というのも、コートジボワール産のカカオ豆が民営で管理されているのに対して、ガーナ産のカカオ豆は国営で管理されているんです。

つまり、各個人で管理しているコートジボワール産のカカオ豆は品質のばらつきが大きくて、国が基準を定めて管理しているガーナ産のカカオ豆は品質が安定しているということですね。

これが、日本にコートジボワール産のカカオ豆が入ってこない理由です。

ただ最近では新たな動きも出てきていて、ベルギーのクーベルチュールブランドであるPuratosが各国で生産者支援を行っています。

これにコートジボワールも含まれていて、現地での技術支援をはじめ生活水準の向上などのサポートを通じて、高品質なカカオ豆の生産を目指しています。

この取り組みを継続することができれば、コートジボワールのカカオ豆の品質もきっと良くなっていくことと思います。

高品質な日本のカカオ

さて、このように品質の安定しているガーナ産のカカオ豆を主に輸入している日本ですが、他の輸入先にも目を向けてみると更に面白いことが分かります。

世界のカカオ豆生産量484万トンに対して、日本が輸入してるのが4万トン。割合で言うとたったの0.85%しか輸入してないんですね。

それを基準に、各国の生産量における日本の輸入量の割合を見てみましょう。

アフリカ

生産国輸入量/生産量
ガーナ3.98%
カメルーン0.20%
マダガスカル0.11%
コートジボワール0.07%

0.85%の基準からするとガーナはやはり多いですね。それに対してコートジボワールのカカオ豆はほぼ輸入していないに等しいことが分かりますね。

中南米

生産国輸入量/生産量
トリニダード・トバゴ11.20%
ベネズエラ6.75%
コスタリカ3.33%
エクアドル0.98%
ドミニカ共和国0.77%
ペルー0.06%
ブラジル0.03%

そして注目すべきは中南米です。前回もお話ししたように、中南米はクリオロ種トリニタリオ種をはじめとする高品質なカカオが栽培されています。

クリオロ・トリニタリオをメインに扱うコスタリカをはじめ、クリオロの派生種である希少なポルセラーナ種を扱うベネズエラ、トリニタリオ種原産のトリニダード・トバゴにおいては何と生産量の1割以上を日本が輸入しています。

アジア・オセアニア

生産国輸入量/生産量
ベトナム4.63%
インドネシア0.05%

そしてアジア地域においてはベトナムが突出していますね。ベトナムもカカオ栽培に力を入れていて、風味の良いカカオ豆が生産されています。

ノワール
量は少ないけど、質の良いカカオ豆を日本は輸入してるんだね!

まとめ

日本のカカオ輸入
・日本のチョコレートはほとんどガーナ産

・コートジボワールのカカオ豆も品質向上を進めている

・日本は中南米からも品質の良いカカオ豆を輸入している

最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいチョコレート日和を。
Bon Chocolat!

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ABOUTこの記事をかいた人

1984年生まれの大阪在住。 社会人として12年の間、洋菓子業界を様々な視点から経験。現在はフリーランスのショコラティエとしてメディア運営や企業コンサルタントを中心に活動中。