カカオ豆が採れる国は?生産量は?ダントツであの国でした

こんにちわ。こちらは『チョコレートをエンターテイメントにする』をテーマに、×Chocolatのakiが綴るブログです。チョコレートの面白さについて、様々な角度から発信しています。

さて、今回はカカオ豆生産国の話です。以前の記事で、カカオ豆は生産できる地域に限りがあることはお話しました。

カカオってどこで栽培できるの?可能域、カカオベルトについて

2020年7月4日
ノワール
カカオ豆が赤道付近でしか生産できないことはわかったけど、どの国で採れるの?

大きく分けると、アフリカ、中南米、アジア・オセアニアとなりますが、それぞれの地域でどの国が、どれくらい生産しているのか。それについて、お話ししていきますね。

それでは早速、進めていきましょう!

世界のカカオ豆生産

カカオが生育する条件をまとめると、以下のようになりましたね。

  • 赤道から南北20度以内
  • 高度30〜300m
  • 年間平均気温が約27度で気温差が小さいこと
  • 年間降雨量が最低でも1000mm以上

これらの条件をクリアして栽培された、全世界のカカオ豆年間生産量は484万トンとなっています。

ちなみに他の農作物の年間生産量はコーヒー豆で950万トン、米で4億8100万トン、小麦で7億5200万トンですから、カカオ豆ってやっぱり希少なんですね。

地域別生産量

地域別に生産量を見てみると、このようになります。

地域単位(万トン)
アフリカ370
中南米84
アジア・オセアニア30
国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2018/2019第3刊
日本チョコレート・ココア協会HPより
ノワール
ダントツでアフリカだね!

そう。実にアフリカだけで、世界のカカオ豆の76%が生産されているんですね。

ノワール
何でこんなにアフリカで作られるようになったの?

それには、過去の歴史が関係しているんですね。

カカオはもともと中南米原産の植物なんです。ところが、16世紀のスペイン侵略を皮切りにヨーロッパでチョコレート文化が広がりを見せました。

ですが言ったようにカカオは、赤道付近の限られた土地でしか栽培できない。19世紀に産業革命が起こり、カカオ豆を大量に必要としたヨーロッパ各国は自国の植民地を利用し始めた。

そしてヨーロッパにほど近く、栽培にも適しているアフリカが一大生産地となったんですね。

これが、アフリカで現在もカカオが盛んに栽培されている理由です。

国別生産量

それでは具体的に、どんな国々でカカオ豆は生産されているんでしょうか。

世界のカカオ豆生産主要7ヵ国の生産量をまとめると、このようになります。

順位生産国生産量(万トン)
1コートジボワール222
2ガーナ83
3エクアドル31
4カメルーン27
5ナイジェリア25
6インドネシア22
7ブラジル20
国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2018/2019第3刊
日本チョコレート・ココア協会HPより

実に世界のカカオ豆の45%以上が、コートジボワールで生産されてるんですね。

ノワール
じゃあ、日本のチョコレートもコートジボワールのカカオ豆でできてるの?

それはまた話が別になるんですね。これについてはまた別の機会にお話しすることにしましょう。

地域別・国別生産量

それぞれの地域で、どんな国がどれくらい生産しているのかもまとめてみました。自分が知っている国でも実はカカオが栽培されてるかもしれませんね。

アフリカ

生産国生産量(万トン)
コートジボワール222
ガーナ83
カメルーン27
ナイジェリア25
ウガンダ3.5
シエラレオネ1.5
タンザニア1.5
コンゴ民主共和国1.3
リベリア1.2
マダガスカル1.1
トーゴ1.0
ギニア1.0
コンゴ共和国0.4
サントメ・プリンシペ0.4
赤道ギニア0.1
ガボン0.01
その他0.1
合計370
国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2018/2019第3刊
日本チョコレート・ココア協会HPより

中南米

生産国生産量(万トン)
エクアドル31
ブラジル20
ペルー12
ドミニカ共和国7.5
コロンビア6.0
メキシコ3.0
ベネズエラ2.5
ニカラグア0.7
ハイチ0.5
ボリビア0.2
キューバ0.2
ドミニカ0.1
ホンジュラス0.1
パナマ0.1
グレナダ0.1
コスタリカ0.1
グァテマラ0.1
トリニダード・トバゴ0.1
ジャマイカ0.1
ベリーズ0.01
セントルシア0.01
その他0.01
合計84
国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2018/2019第3刊
日本チョコレート・ココア協会HPより

アジア・オセアニア

生産国生産量(万トン)
インドネシア22
パプア・ニューギニア4.0
インド2.0
フィリピン1.0
ソロモン諸島0.5
マレーシア0.3
ベトナム0.3
バヌアツ0.2
タイ0.1
スリランカ0.1
フィジー諸島0.01
その他0.1
合計31
国際ココア機関(ICCO)カカオ統計2018/2019第3刊
日本チョコレート・ココア協会HPより

そしてここには入ってませんが、実はハワイでもカカオ豆が生産されてるんですね。年間生産量60トン程と極めて少ないですが、訪れることがあればぜひ見てみて下さいね。

カカオ豆の品質

カカオ豆生産量はダントツでアフリカが多いですが、品質となると実は話が変わってくるんですね。

中南米では生産量こそ多くないものの、非常に評価の高いクリオロ系の品種が栽培されています。それらはフレーバービーンズと言われて、世界からも注目されてます。

カカオってどれも同じ?品種による違いを分かりやすく解説!

2020年7月7日

そして現地のジャングルには、まだ知られていない野生のカカオも生育しています。これらを求めて、カカオハンターと呼ばれる人々は中南米の奥地まで足を運んでるんですね。

まとめ

カカオ豆の生産地
・コートジボワールでは世界のカカオ豆の76%が生産されている

・アフリカの生産が多いのは過去の植民地支配が関係している

・中南米は生産量は少ないが質の良いカカオ豆が生産されている

最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいチョコレート日和を。
Bon Chocolat!

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ABOUTこの記事をかいた人

1984年生まれの大阪在住。 社会人として12年の間、洋菓子業界を様々な視点から経験。現在はフリーランスのショコラティエとしてメディア運営や企業コンサルタントを中心に活動中。